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大型・野生猫の世界

ネコ科動物の最大種は、個体差が大きいので一概には言えないが、大きさならライオン、体重ならトラである。

​黄金のたてがみを持つ百獣の王ライオン

大型の獲物を捕獲できるライオンは、陸上捕食動物の頂点に立つ。またネコ科動物の中でトラと並んで最も大きい。さらに大きな体躯(たいく)に似合わず時速60キロで走ることが出来る。

ネコ科動物で唯一の性的二形が明確な種で、オスにはたてがみがあり、メスにはない。オスのたてがみはライオンのオス同士の威嚇やハイエナなど肉食のほかの競争者への威嚇には役立つが、狩りには完全に無用な飾り物であり、狩りはもっぱらメスの仕事

メスは集団で狩りをするが、このような集団行動はネコ科動物で珍しい。

オスは基本的にほかのオスからメスを守り、群れを乗っ取ったオスは群れの幼獣を殺し、競合相手をなくすことで自分の子孫を多く残す。

​このライオンの群れのことをプライドという。

​この写真は(左)しろとり動物園 (下)は広島市安佐動物公園で撮影しました。

​香川県しろとり動物園のホワイトライオン

​広島市安佐動物公園のライオン家族

​親のライト(♂)と ナナミ(♀)死亡→

​息子のソラ(♂)とリク(♂) ↓

障害を持つ釧路市動物園のアムールトラのタイガとココア

釧路市動物園のアムールトラ ココア

2008年5月24日、北海道の東部にある釧路市動物園のアムールトラに3頭の子どもが生まれました。出勤直後の職員が確認したときには、床にいる動きのない3頭の子を確認、獣医師によって仮死状態であるという状況判断から、ただちに子を取り上げ、お湯に入れマッサージを施しました。

オス2頭(約1040g、約830g)、メス1頭(約890g)でしたが、このうち一番小さかったオスがまもなく天国へ行きました。
元気になった2頭と天国に行ったオスも、両手足が曲がっている状態で、今後、立ち上がっての歩行が大変むずかしい状態で、これは四肢に障害を持っていて、後に「軟骨形成不全症」と診断されましたが、ここから職員による人工飼育が始まります。
障害にも負けずに成長していく姿が話題を呼んだ兄妹のタイガとココア。しかし、2009年8月25日17:28、タイガが急死しました。障害のためではなく、肉片をのどに詰まらせたことが原因でした。

いまは写真のココアだけが飼育展示されています(2015年7月くろすけ撮影)
 


 

トラはアジア大陸最大のネコ科動物

インド亜大陸、東南アジア、中国そして極東に生息するトラは、ネコ科の中で最大の動物です。

​メスよりもオスのほうが大型で、背面の毛衣は黄色や黄褐色で黒い模様が入る。

九亜種に分類されているトラは、生息環境によって体系や体毛の長さなども異なる。

中国とロシアに生息するシベリアトラ(アムールトラ)はネコ類のなかで最大であり、体長230cm体重は300kgになるものもいる。

インド亜大陸に生息するベンガルトラは全体的に赤黄色や褐色で、毛は短く冬でも2センチほどしかない。

トラは薄明薄暮(はくめいはくぼ)時に最も活動し、熱帯林や背丈の高い草むらなど、見通しの悪い場所に身を隠して獲物の近距離まで忍び寄ると、小型の獲物に対しては咽頭部を噛みつづけることにより窒息死させ、大型の獲物には頸部に噛みついて仕留める。

樹上を自在に行動する猛獣ヒョウ

​福山市動物園のアムールヒョウ

福山市動物園 アムールヒョウ

アフリカのサバンナ、半砂漠、熱帯雨林などさまざまな環境に適応するヒョウは、イエネコを除くネコ科動物のなかでも最も広く分布している。本来アフリカのサハラ砂漠を除くアフリカ、中央ユーラシアの南部に広く分布していたが、現在はサハラ以南のアフリカや西アジアの一部、インド、東南アジアや中国、そして写真のアムールヒョウのように極東にも分布している。

ヒョウは生存競争の激しいサバンナにおいて地上と樹上を立体的に活用し、樹上を生活圏とすることで生き抜いてきた。ヒョウは運動能力に優れており非常に敏捷で、大型ネコ科動物の中で一番の木登り上手であり、枝で休んでいる鳥を樹上で襲うことさえある。

ただ、この写真の寒冷地に棲むアムールヒョウは生存競争がそれほど激しくないために、樹上にエサをくわえたまま運び上げるという行為はしないらしい・・・

​南アメリカ最大のネコ科動物ジャガー

天王寺動物園 ジャガー

ジャガーは、南アメリカ大陸の南端からメキシコとの国境付近まで生息していた記録があるが、現在はアマゾン川流域など中南米の人里離れた地域にしか棲んでいない。

ジャガーはネコ科動物のなかではトラやライオンに次ぐ大きさで、体色は黄褐色やオレンジ色で背中にはロゼットと呼ばれるばらの形に似た独特な黒い斑点で覆われ、またヒョウと間違えられることが、ジャガーは斑点の中にさらに黒点があることと、ジャガーの方が体格が丈夫で頭骨が大きく脚が短い。

彼らは夜行性で単独で行動し、密生した熱帯雨林や草原、沼地などのさまざまな環境に適応している。

ジャガーの狩りの方法は、トラやライオンのように獲物首を噛んだりせず、前足ではたき倒して捕える。この前足での攻撃は大変強力で、ほぼ一撃で相手を倒す。

またジャガーはほかの多くのネコ科動物とは異なり、水を嫌がらないどころか泳ぎを得意としている。当然水辺の動物も捕食の対象で、カピバラなどの哺乳類だけではなく、小型のワニのカイマンやアナコンダなども獲物にする。

​ジャガーは夜行性であり「夜の太陽の化身」として、マヤ文明では神としてあがめられていた、だが日中はネコ科らしいかわいい寝顔ですやすやと眠っていることが多い。

日本でジャガーを見られる施設は

・岩手サファリパーク(一関市)

・日本平動物園(静岡市)

王子動物園(神戸市)

・とべ動物園(愛媛県)

・わんぱーくこうちアニマルランド

​この写真は天王寺動物園で撮影

​美しく神聖なユキヒョウ

円山動物園のユキヒョウ

​中央アジアの諸民族では特別な存在であるユキヒョウであるが、その名のように白に近い黄灰色の分厚い体毛に、黒か暗褐色の縁取りがある斑点が散りばめられた新雪のように美しいネコ科動物である。その美しい毛皮は狩猟の対象になり、また骨は漢方薬として珍重されたことから生息数が激減している。

ユキヒョウの鼻孔は冷たい空気を暖めて、かつ湿度も与えられるように幅が広い。また寒冷地に適応した動物に多く見られるように、耳は小さいが尾は長く、その長い尾は防寒にも使う。

足裏は毛に覆われ、雪に沈まないように幅が広い。

ユキヒョウの生息域は中央アジアの広い範囲で、ヒマラヤ山脈、カラコルム山脈など、標高600~6000メートルの高地に棲む。乾燥した平原やハイマツを主とした針葉樹林帯、岩場を好み、夏は標高の高い場所に、冬は低い場所に移動する。

大型のネコ科動物としては最も標高の高い場所に生息する。

​中央アジアの諸民族にとってユキヒョウは特別な存在で、カザフスタン、キルギス、ウズベキスタンの各国首都の紋章になっている。またカザフスタンには紙幣にも描かれている。

円山動物園のユキヒョウ

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